素人の私が「建物表題登記」をした記録

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*2021.8.15追記;自分でできました!
*2021.8. 6 追記;書類の不備があり、法務局から呼び出されました

グランセゾンに入居しました。詳細は今後の記事にする予定です。

引き渡し後は、
建物表題登記(申請を委託する場合は、土地家屋調査士)
所有権保存登記(申請を委託する場合は、司法書士)
抵当権設定登記(      同上       )*住宅ローンを使用する場合のみ
が必要です。

私は、引き渡し前に、一条提携と名乗る土地家屋調査士から委任状にサインをと、突然電話がかかってきて、上記を認識しました。そこでWeb情報を集めてみると、
・書類作成の手間、平日日中に法務局に出向く必要性などから、専門家に委託する流れが多いが、登記は原則自身でするもの。委託には多額の手数料がかかる。この費用捻出のため、一条では預り金80万円を徴収されている(余ったら返金)。
・建物表題登記は、最も手間がかかるが、その手間のほとんどは、図面の作成である。
*建築申請と似たような資料を体裁を替えて提出しなければならない制度であり、無駄。制度改革が求められる。デジタル化が進み、建築会社が提出済の建築確認申請資料を流用できるのであればどんなに楽か。
所有権保存登記・抵当権設定登記は、住宅ローン側で司法書士を指定していることが多く、手数料が言い値である。その指定があると、他に依頼したり個人で登記はできない。うちもそうでした。
所有権保存登記を司法書士にやってもらうと、手数料2-3万円かかるが、自身でやればほとんど費用はかからない。今回、地元の法務局で登記相談をした際に、登記手数料が自由化されてから、高額請求事案が散見されていることから、登記委託手数料の相見積もりを勧められました
*登記委託手数料の自由化で、市場原理で手数料が安くなると思いきや、
業界団体の圧力でそうならない事情があるようです。詳しくは下記リンクを。
土地家屋調査士会と司法書士会からの嫌がらせ|自分で登記.com (jibundetouki.com)

・私は、委託手数料の見積もりの話もなく、一条の提携の土地家屋調査士が登記申請を委託するように言ってきた姿勢に疑問を感じました。そこで一条にお願いして見積もりを出してもらうと、建物表題登記を一条提携に委託すると総額7万5千円。内容にもよるそうですが、全国の相場は8-9万円前後らしいです。(土地家屋調査士からの書類に所有権保存登記の委託書類も入っていましたが、そちらは司法書士に依頼するとのことで見積もりは頂けませんでした。)
この建物表題登記の費用(全額手数料)7.5万円を、登記申請する側から計算してみます。
仮に時給4千円としても、7.5万円÷0.4万円/時間=18.75時間
→18.75時間以内で登記できれば、時給は4000円以上のバイトになります。この分を残業で稼ごうと思うと所得税・住民税分も稼がなくてはならず大変ですが、自身で登記して節約した分には、もちろん所得税・住民税が掛からないので、普段の仕事で稼ぐよりずっと効率がいいです。
*この経済学的な視点は、オイコノミアというNHK番組で勉強しました。
*土地家屋調査士に委託すれば、その報酬から国は税金を得られるし、土地家屋調査士という「くいぶち」も社会的に成立する、というのが、この無駄が多い登記システムを更新できない理由ではないかと私は思いました。
 入念なブログ検索で、自身の力を信じ、素人の私でも、時給換算で損しない所要時間で登記できるはず!と思い、素人による施主本人での建物表題登記を敢行することにしました。

建物表題登記

登記は、〇〇地方法務局で行います。
法務局まで往復1時間かつ、新築で忙しくヒマがないとすると、経済学的には、
その1時間は、自分の「時給 - 所得税・住民税」分のコストが掛かります。
なので、人によりますが、サラリーマンですと、1500~3000円くらいです。
→法務局に1回行くのに1500-3000円の自分の人件費が掛かります。
→地元の〇〇地方法務局のホームページを見ると、建物表題登記は、申請書類が公開されていませんでした。また、COVID19対策で登記申請の相談は、対面でなく電話対応になっており、事前予約が必要と。
→該当の法務局に電話(法務局の開庁は、平日の0830-1715のみです)
→30分単位で相談枠があるとのことで、予約しました。当日でも15時半まで枠に空きがありました。
→高齢男性と登記申請相談。webで登記申請の内容を把握していたのでスムーズで、下記を丁寧に教えて頂きました
・建物表題登記の申請書類は、公開していないので、法務局に出向いてもらう必要がある。
・登記の必要書類は、土地家屋調査士個人のホームページで正確なものが公開されておりダウンロードもできる。だいたい同じなので、申請書もそれでよい。
・図面作成用の細いペンや用紙を売っている文具店の場所
・手数料自由化で取られる手数料にばらつきあり、登記申請委託の場合は、相見積もりを。
・法令に竣工から1か月以内に建物表題登記をしないと罰金とあるが、罰金が課された事例はない
→法務局に行くコストを考え、書類を準備してから法務局に行くことにしました。
 一条の営業の方に伝えると、提携以外での登記申請は禁止事項に該当するとのこと。問題点を4つ列挙されましたが、住宅ローン的に問題がなければ、登記は自身でするものという原則に照らせばその他は些末なものでした。禁止と言いつつも、希望があれば本社に確認して必要書類を送ってもらうとのことでお願いしました。指定せずとも必要な書類を送って頂けました。

建物表題登記の図面作成

問題の図面作成。手書きか、パソコンか。
手書きだと0.2mm以下のボールペンを持っていないこともあるし、パソコンを選択。
何のアプリで書くか。
Jw-cad、PfoX、P_Utilを勧めるブログで、それらを使おうとしましたが、
Win 10では使用できないようで、長時間掛けたのですが断念しました。。
JW-cad単体は使えるようですが、使い方を一から覚えるなら多少慣れているOfficeで、と思いました。
ブログ情報の多い、Office の power pointを選択。
こちらの方のブログを参考にさせて頂きました。感謝申し上げます。
<作成して学んだpower point(version 2010, solo)の図面作成について>
・power pointで図形を作成したことがなかったので非常に苦戦しました。
・真四角でない建物、総二階でない場合は、手間が掛かります。平屋はラクです。
・真四角でない部分は、四角同士をくっつけて作る場合、くっつけた部分の線が不要です。線を消すには、先人のブログですと、白い四角を重ねることが勧められていますが、右クリック「頂点の編集」が便利です。線分の消去。「パスを開く」は、つながった線(「パス」)を開放する機能。「パスを開く」→開放された頂点を右クリック「頂点を消去」。
*1つの図形で、パスは1か所しか開けないようです。
・きちんと1/250, 1/500で作成しても、普通に印刷すると小さくなる。115%での拡大印刷が、最も図面通りのサイズでした。
・普通のプリンタはA4サイズなので、A4で印刷し、B4に拡大コピーした図面の枠に切り貼りしてコピーしたものを提出。切り貼りが見えないように2段階薄いコピーにしました。コピーでなく印刷したものの提出を法務局で指定されることもあるようなので、印刷だと言い張れる図面にすること。

建物表題登記の申請へ

図面を作成し、必要書類の原本とコピーを持参し、初めて法務局へ行きました。
まず、表題登記の申請書一式をもらい、用意したものと照合。建物図面の記入の仕方に「概要図ではないのできちんとした寸法で書くこと」とあったのがブログで見た図と異なり想定外でしたが、他は大きな差異がないことを確認しました。必要な添付書類は読んでも正確には分からず。
窓口の方は、電話相談した専門家とは違い、慣れていない様子でした。私が添付書類の提出は原本かコピーかと尋ねると、コピーがあるならと、指示をもらい、コピーそれぞれに渡された「原本と相違ありません」というゴム印を押し、捺印+サインもして提出しました。その場では、申請書類が足りているかどうかも含め書類チェックはして頂けず「表題登記の登記完了日は未定。書類をチェックして後日申請者に電話します。書類の原本は申請受理後に電話するので取りに来て下さい」と言われました。
*住民票コードを記載すると住民票の提出は省略できると書いてありました。住民票コードとは、住基ネットで交付済の引っ越しても変わらないコードで、分からない場合は、住民票コード記載ありで住民票をもらって確認するようです。

書類の不備

法務局の専門家より、書類の再提出・修正の電話があり、2回目の法務局訪問。
今回は、窓口の方でなく、専門家に対応頂けました。
・「確認済証」のコピーの添付が抜けていたため原本とともに提出しました。
・前回持参した工務店の関係書類一式の原本のファイル(厚み3cm弱)を法務局に貸してほしい→貸し出しました
建物の所在は、登記通りに「字」やそのあとの住民票に載らない部分も正確に記載(申請書、図面)
 番地とそのあとの数字の間の「の」などを正確に記載
・図面で、各階平面図で、2階がない部分は破線で記載するところの形が間違っていた(うちはやや複雑な形状のため)
建物図面(建築業者の配置図)も正確に

法務局と申請者サイドでの現地立ち会い調査の日程を予定するとのことでした。

私から質問したところ
郵送での書類受け渡しOK
・原本返送などは、書類を入れる封筒と切手を自腹で用意して法務局に渡しておけば返送してくれるとのこと確認済でした。他の法務局のWeb情報で本人限定郵便での返送とあったのですが、訪問時に聞いてみたらレターパックでもOKとのことで、用意しておいたレターパックプラス(520円)を渡しました。レターパックライト(370円)でいいかどうかは不明です。
・現地立ち会いの結果でもし他に修正点がないとなれば、現地立ち会い調査日に修正した図面を法務局に手渡しOK
との有益な情報を得られました。

登記申請は、現地立ち会い調査、図面再提出待ちになりました。

登記完了

法務局担当者が我が家に来て、敷地境界から建物外壁までの距離を測り、吹き抜けと小屋裏収納の写真を撮っていきました。修正した図面を渡しました。前回訪問時の説明内容とは異なり、登記完了時は印鑑を持って法務局に来てと言われました。
2日後、前回訪問時に渡しておいたレターパックプラスで、貸した書類の原本、建物表題登記完了証が返送されてきて、3回目は法務局に行かずに済みました。苦労したのでとっても嬉しかったです。なお、住民票の写しは返却書類に入っていませんでした。本当は返してもらえるらしいですがね。
申請に掛かった費用は、
レターパック代+法務局2往復の交通費+住民票の写し300-350円(住民票コードを知っていれば不要です)だけで、申請手数料などはありません

これが、もし言われるがまま提携の土地家屋調査士に依頼していたら75000円でした。
*法務局に行くと、高齢の方も自身で申請に来てましたので、役場での手続き同様、登記は自身でできるものだと思います。ただ、表題登記は、図面作成という特有の手間が掛かるため、法務局としても申請の仕方はホームページで公開していません

表題登記を、素人が自分で申請する方がよいか

結果的に、私は10時間以上費やしたため、一条の言われるがまま提携の土地家屋調査士に依頼しても経済学的な負担は同等だったと思います。
時間が掛かった要因として、総二階でない我が家の正確な図面作成が主です。
周囲の敷地の正確な図示(「建物図面」)も手間でした。
所要時間の半分は、図面のアプリの選定+power pointでの図面の作り方に費やしました。

また、平日日中に最低でも1-2回、法務局に出向く必要があります。
法務局に行くのを1回だけにするには、Webでかなり周到に準備し、初回訪問時に、申請書類チェックの予約を取っておく方法が考えられますができるかどうかは各法務局に電話で確認してください(現在、COVID19対策で地元法務局の相談は電話のみになっており、電話で相談したらまず申請書を取りに来ることから始めてと言われたためこの方法に至らず、2回行きました)。
自身で登記するかどうかは、法務局の開庁時間に行けるかどうか、自身の時給、を勘案し、経済学的に考えてはいかがでしょうか。図面作成に慣れている場合、家が真四角の平屋や総二階の場合を「除き」、引っ越しで忙しい中、結構なストレスにはなるので、委託料が相場以下(7万円とか)なら、土地家屋調査士に依頼しても損ではありません。ただし、言い値になってしまわないよう事前に見積もりをもらいましょう。
この記事のような事実を知ってしまうと、高額な委託費用にもやもやはします。

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