地盤改良の工法について

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2021.4.2 目次を作成、地震が原因の場合は一条の保証対象外なことの追記などしました

地盤改良の話の前に、建物の基礎について列記します。

布基礎

布基礎。一条の標準。軟弱地盤が全くない場合のみ採用可能。ただ、ベタ基礎と異なり家の下をコンクリートで覆わないため白アリ問題があり、ベタ基礎の方がメリットが多そう。

ベタ基礎

ベタ基礎。家の下全部をコンクリートで覆う。これが基礎の基本のような気がしますが、
一条ではオプションです。1階面積によりますが、例えばプラス 70‐90万円

地盤改良

軟弱地盤の場合、地震で地盤が沈下して家が傾く(不同沈下)のを防ぐため
これら基礎の下に地盤改良工事が必要です。
・地盤改良は基礎工事にプラスで費用が必要です。

地盤改良と地震

地盤改良は、家が傾きにくくなるだけで、地震の揺れに強くなるわけではありません

一条で施行した地盤改良をして一条で建てると、不同沈下は30年保証です。
しかし、地震など自然災害が原因の場合はその例外。
一条では、不同沈下含め、地震など自然災害による損害は保証対象です。
*地震保険に入る方は多いと思いますが、地震保険金の支給額は、
最大で、建物全体の時価 ✕ 50% ✕ 損害割合なので、家を直したり建て替えたりするには不十分です。

→地震だと保証対象「外」の保証ってどれくらい意味があるかギモンです。

地盤改良は家を建てるたびに必要

地中に柱を埋める位置は家の形によるので、地盤改良は家を建てる毎にやり直しが必要
→以前の地盤改良による埋設物がある限り、その撤去費用の分、土地の価格は下がります

地盤改良は、歴史が浅い

地盤改良は、法律の関係で2000年頃から行われるようになったもので、
まだ20年程度しか経っていない。
そのため、
長期成績が不明。
地盤改良した家の建て替え例がまだ多くないことから、
 建て替え時の問題点があるとしても社会に取沙汰されていない

こういったことを、建築業者はまず教えてくれません。

先のことを考えてない地盤改良が主流

一般住宅の地盤改良の歴史は、西暦2000年頃から行われている日の浅いものです。
その地盤改良の問題点は、
土地は、この先、何千年以上も地球の生き物が利用するのに、それを、ヒトが長くてもたかが50‐60年使うために「半永久的に禍根を残すような、環境負荷が大きい地盤改良ではないか?」という視点が欠けていることです。

その代表は、現在、主流のソイルセメントです。うちもそうでしたが、何も言わなければ一条でもソイルセメントのようです。

地盤改良の工法について、以下にまとめました。
*大手建築業者はそれぞれ、許可しない工法があるため、希望の工法がある場合は要確認

地盤改良による不同沈下の保証があったとしても、少なくとも何十年か後には保証が切れるでしょうし、土地の何百年後も考えた地盤改良など、建築業者は考えてくれないのが実情です。
自分で土地の将来を見据えて選ぶことが大切だと思います。

ソイルセメント

・施行例が多く、一条や大手ハウスメーカ―で第一に提案される工法です。
・鋼管杭より、施工費用がやや安いようです。
・人工物で環境負荷があり、使わなくなったら撤去すべきですが、撤去できません
セメントの柱の周囲含めごっそりいけば撤去可能ですが、それだと、地面のかなりの部分を撤去することになり、地面は陥没します。代わりに土で埋めても元通りになりません
→この事情で、ソイルセメント施工後の土地に新たな建物を建てる場合、
 位置をずらして再度地盤改良をしているそうです。
同じ間取りで家を建て替えるなら、ソイルセメントを再利用できそうなものですが、
 ソイルセメント施工から時間が経っていれば、その強度は心許ないので、
 位置をずらして再施工になるようです。
こんなことを繰り返したら、数百年で地盤の強くない土地は、古い邪魔なソイルセメントで埋め尽くされてしまいます
が、建築業者はどう考えているのでしょうか? 水はけも悪そうですね。

鋼管杭

金属の杭(従来型)
杭は地中で少しずつ腐食しますが、地中ではゆっくりなので、使用に耐えるそうです。
・(一条の説明では)杭と地盤との摩擦を確保できるように杭を密に打つが、軟弱地盤がそれほど深くない場合(4‐5mとか)、限界まで密に杭を打っても摩擦が不十分で施工不可。うちがそうでした。
重機で、撤去可能
・人工物のため、家の建て替えのときは撤去が望ましく、撤去費用がかかります。
・撤去した杭は、錆びた金属なのでリサイクルが難しく、砕石や木による地盤改良に比べると杭自体の廃棄に環境負荷がある。

先端が螺旋の鋼管杭

先端に螺旋の翼の付いた鋼管杭です。
詳しくはこちら①商品例:Σ-i工法(シグマ・アイ工法)
    こちら②
・うちは通常の鋼管杭が適応外の地盤と分かり、一条から提案されました。
・従来型の鋼管杭より、適応になる地盤が多いです。
・専用の重機で杭を回転させることで抜去可能。
・先端の螺旋を使って杭を回転して地盤に打ち込む工事のため、施行時の振動や騒音が少なく、排出土がありません。

砕石パイル

砕石を柱状に埋めるものです 詳しくはこちら 
・人工物でなく石なので、土地を汚染しない。
・土地売却時に埋設物として買主に告知しなくていい可能性があります(諸説あり)
私はこれ狙いだったのですが、砕石パイルは、対象の土地に自沈層があると適応外など、施工可能な地盤に制限があります。うちの地盤は、一条でそれ用に無料で地盤再調査をしてもらいましたが、砕石パイル適応外の判定で悲しかったです。

環境パイル

「木の杭」で行う地盤改良のこと。
地中では木の腐食が遅いため、耐久60年以上と謳われている
・腐らない限り、抜去可能。
・木なので、土地売却時に埋設物として買主に告知しなくていい可能性があります。
木なので、いつか朽ちるため、環境負荷が小。
朽ちたとき、地盤にどういう影響があるか、環境パイルがあまり普及していないので、不明。
・少なくとも私がグランセゾンを建てたとき、一条では、木は腐食が危惧されるという理由でOKはでませんでした。

H型PCパイル工法

ソイルセメントは現場で地面の土と混ぜて作りますが、
H型PCパイルは、工場で作ったH型のコンクリートの柱を埋める工法です。
撤去可能
・将来、撤去可能な地盤改良を希望した結果、打ち合わせの終盤に一条から提案され、前項の先端翼つき鋼管杭と同列で勧められました。

うちのグランセゾンで採用したのは

砕石パイルを私が一貫して熱望していたのですが、自沈層があり軟弱地盤すぎて一条から不可と判定されました。将来の地盤改良の埋設物撤去について考えて欲しいと一条に提案。抜去可能な代表格の通常の鋼管杭は、うちは軟弱地盤が浅く杭と土地の摩擦が確保できず不可、と一条の判断でした。最終的に、先端螺旋翼付き鋼管杭とH型PCパイルを提案され、価格で前者を選びました。

以上です。

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